当院で実施できるがん検診
令和2年の厚生労働省からの報告では、わが国の3大死因はがん・心疾患・老衰であり、その後は脳血管疾患と続きます。
がん死は最多であり全体の約3割にのぼります。
また2023年「国立がん研究センター」の統計では年間100万人ががんを発病し、その中の約40万人ががんで死亡しています。
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は男性2人に1人、女性2人に1人であり、がんで死亡する確率は男性4人に1人、女性6人に1人といわれています。
早期発見・早期治療によりがんによる死亡はかなり防げます。症状のない時期に、定期的に検診を受けることが大切です。
1)胃がん
胃がんの原因は主にピロリ菌です。
早期がんではほとんど症状はありませんが、進行すると嘔吐・貧血・体重減少・吐血などの症状が現れることがあります。
早期がん
早期がん
進行がん
検査方法:胃カメラ(上部消化管内視鏡)
当院では、検査を受ける際の辛さを和らげるために「意識下鎮静法<ぼーっとする薬(鎮静剤)を使い、呼びかけに対して少し意識が残る>」で検査を受けることができます。
2)大腸がん
大腸がんは大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。
早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出る事が多くなります。
代表的な症状として、便に血が混じる(血便や下血)、便の表面に血液が付着する等があります。
早期がん
進行がん
検査方法:便潜血検査
便の一部を採取し、目に見えないごくわずかの血液の有無を調べることができます。
3)肝臓がん
わが国の肝臓がんはB型もしくはC型肝炎ウイルスが大半を占めています。
また、脂肪肝が原因で発症するケースが増えています。
検査方法:超音波
4)肺がん
全がんの中で、最も死亡数の多いがんです。喫煙者が肺がんになる危険性は、非喫煙者に比べ高く、喫煙本数や喫煙年数が増えるほどハイリスクとなります。
検査方法:胸部レントゲン
5)前立腺がん
男性の中では最も患者数が多いがんです。
早期の前立腺がんは、多くの場合自覚症状がありません。しかし、尿が出にくい・排尿の回数が多いなどの症状が出ることもあります。
検査方法:PSA(前立腺特異抗原)
血液検査でPSAを調べることにより早期発見が可能となっています。
6)乳がん
女性の中で最も患者数が多いがんです。
主な症状は乳房のしこりです。ほかには、乳房にえくぼやただれができる、左右の乳房の形が非対照になる、乳頭から分泌物が出る、などがあります。